先日職場で「ハブがうるせぇ」と苦情が入ったので見に行ったら、シャーといかにも回転体が擦っている音がしていました。冷却ファンの老朽化でした。
シャーと言いながらでも回っているならまだマシで、となりの同型機はファンが停止してアツアツになってました。「ファンがある」ということは「ファンが停止すると放熱量が不足する」ということなんですね。
かなり重要なサーバも間接的につながっていましたが、サーバは状態監視や定期点検していても、その上位のハブは放置でした。私の職場の場合、ハブはオフィスの付帯設備と見なされていて、サーバのメンテ契約から漏れていますね。年に1回くらいは様子を見ないと、ある日突然!なんてことになりかねません。
前置きが長くなりましたが、スイッチングハブを選定する際のポイントを記録しておきます。昨今の半導体不足でまだ入手できてませんが!
結論
- 価格.comで絞り込む
- ファンレス
- ループ検出よりループ防止
解説
価格.comで絞り込む
家電製品の比較検討で利用する方も多いでしょうが、ハブは特に評価項目とその対応/非対応がハッキリしているので、利用しない手はありません。
以下で示す私のオススメ要件は、実際に絞り込み条件に指定できるものです。四の五の言わず、まずは絞り込みましょう。
ファンレス
冷却ファンがない(なくても放熱に問題がない)ハブということ。24時間回りっぱなしなので、ファンはどうしても傷みやすいです。初期不良を除けば真っ先に壊れるんじゃないでしょうか。なくてもいいなら、ないに超したことはないです。
2022年6月現在、921商品中、442件が該当しました。まだまだ「ファンレスが当たり前」とは言えなさそうです。絞り込み条件にはしっかり入れておきましょう。
ループ検出よりループ防止
詳しくは割愛しますが、LANケーブルをループ状に接続するのは御法度で、やってしまうとオフィスのネットワークが停止します。
- ハブに接続されたLANケーブルのもう一端を同じハブに接続したらアウト。
- すでにLANケーブルで接続された2台のハブを、別のLANケーブルでさらに接続したらアウト。
- ハブA→ハブB→ハブCと接続されているところにハブC→ハブAと接続したらアウト。
家庭なら大した問題にならないし、そもそも犯しにくいミスですが、オフィスでやらかしたら\(^q^)/です。LANケーブル1本でネットワークを停止に追い込めるなんて、まさしくD4C。
それを何とかしようというのが、ループ検出とループ防止です。要注意なのが、ループ検出は文字どおり「検出だけ」です。ループが起こっているよ、とランプなどで知らせてくれるだけで、ネットワークは停止してしまいます。
管理者ならともかく、一般の利用者はランプが光っても気付きません。通信内容によっては瞬断でもアウトということもあり得ますし。どうせ選ぶなら、ループが発生しているポートを遮断してくれるループ防止を選びましょう。意外にも数千円台のモデルでも実装されてます。
その他の要件
ポート数
接続する機器の数に応じて決定します。当然、ポート数に比例して価額が上がりますので、どこまで拡張性を確保するのか、単純なようで意外と悩みます。既設のポート数がギリギリならランクアップさせるかは予算次第としか言い様がないですね。
○BASE-T
通信速度。最近は標準的なノートPCでも1000BASE-T対応なので、それでいいでしょう。ひとつ気を付けて欲しいのは、価格.comの絞り込みは「OR検索」ということ。
「1000が欲しいけど、10の古い機器もつなぎたい」時に、10BASE-Tと1000BASE-Tにチェックを入れて絞り込むと、両方に対応した機器だけでなく、どちらか片方にしか対応しない機器もヒットします。1000対応の機器は10も100も対応していますので、条件指定は1000BASE-TだけでOKです。
電源内蔵
ACアダプタがなくて、いわゆる通常のコンセントであるということ。ACアダプタという熱源を筐体内に抱き込むので、排熱的には悪化要因です。とは言え、ファンレスかつ電源内蔵という商品も200件以上ありますので、コンセント回りをスッキリさせたい場合は指定しましょう。
最後に
検索結果一覧の商品名の横の「比較する」にチェックを入れると、見比べやすいようにスペックを並べて表示してくれます。至れり尽くせり。
価格でもスペックでも決められない場合、最後は口コミとメーカーの好みですね。